そーだいなる格ゲーの話

そーだいなる格ゲーの話

37歳を超えた俺が本気でKOF98と向き合った1ヶ月とおじCUP

 KOF98の身内7人を集めたリーグ戦、おじCUPに呼ばれたので出場してきた。 おじCUPは全国大会でベスト8以上程度を経験したことありつつ、でも何年も現役を離れたような36歳上のメンバーを集めた大会。 大会動画もあるので興味がある人は見てみてほしい。 俺のベストバウトの初戦のリンクところで貼っておく。

www.youtube.com

せっかくの機会なのでざっくり時系列にダラダラと書く。

発端

 鬼の山川こと山川さんから企画が立ち上がったのは4月5日。 おっさんたちの負けられない戦いが始まった。

 最後にKOF98をやったのいつだろう…思い出せない。 それくらいゲーセンすらも行っていないところからスタート。 ただ、自分は去年からグラブル、スト5、ギルティギア、KOF15と格ゲーに復帰してきた。 それなりに動けるようなっているからKOF98も触れば動くだろうとあまく考えていた。

数年ぶりのKOF98

 4/17 日曜日、まずはゲーセンに久々に行ってプレイした。 前述した現代の格ゲーは 受付入力がめちゃめちゃめちゃめちゃ甘い ことがわかった。 まず技が出ない。 そんなにレベテクが売り文句のプレイヤーではないが、人並み以上には出来る方だと思っていた。 だが…全く技が出ない。 地上戦から荒咬み*1を出そうとすると上りAが出る。 ジャンプ攻撃から地上技がつながらない。 大会ではASANO-Cさんに対空小足から無式を決めているが、この時点では何回やっても無式が出なかった。 なんならなぜか大蛇薙が出ていた。 そんな初日は全然勝てず、ラッシーやしんごさんに40敗くらいした。

ひたすらトレモをやる

 予想以上にキャラが動かない。 コンボが出来ないとかそういうレベルじゃない。 これはそもそもゲームにならない。 そこで焦ってひたすらSteamのKOF98UMのネオジオモードの98でトレモをした。 実際にはSteam版は液晶だったりUSBだったりで遅延があるので全く一緒ではないがやらないよりは全然違う。 毎日時間を見つけて30分でもトレモをするようにした。 慣れてくると天地返しや無式も出るようになってくる。 3日目あたりからはCPU戦も練習するようにした。

本キャラを変えるという覚悟

 4/24 日曜日 2回目のゲーセン。 初代ALFと言えば 表京・大門・裏クリス で順番もこの順番で固定。 この日もラッシーに相当負けていて、先鋒の千鶴が苦しすぎる。 先鋒京が負けると大門まで続けて苦しい試合を強いられる。 おじCUPには千鶴使いとしてダンサーさんもいる。 正直現状で全員に勝つために対策するよりは特定の人に対人も含めて対策して集中したほうがいいと判断。 選択と集中はビジネスの基礎。 ここでおじ力を発揮して対人相手を絞る。

  • しんごさん
  • たろ吉くん
  • ダンサーさん
  • ラッシー

 このへんが自分が今から追いつけるギリギリのラインと見極めてキャラを合わせることを決意。 先鋒京が負けてもチャン、千鶴、アテナ、ロバートあたりに行けて大門にも行けるキャラ。 間違い奴、そう庵だ! ここで庵を使うことを決意する。

 いくら庵が大門と双璧を為す最強キャラとは言え、20年以上、本キャラとして使っていない。 それに対し、自分も含めみんなは対戦相手として庵には慣れている。 生半可にやっても通じない。 そこで庵対策としての京と庵を固定にすることにした。 ここからはまずは庵と京を仕上げることに専念する。

 そうなると1人外さないといけない。 大将は大門か裏クリスか…多分本来の自分のプレイスタイルなら裏クリスが良い。 だけど庵はゲージを貯めれるし、今から裏クリスを仕上げるところまでは間に合わない。 シンプルに荒らせる大門を対象にすることを決意し、表京・庵・大門で行くことに決めた。

しかし野試合では当たり前だか全く結果が出ない。 決断を信じてトレモを続けることにした。

やりこみのGW

 元々スケジュール的にもGWでやり込むしか無いことはわかっていた。 ならば最善を尽くすしかない。 ちまちま対戦しても追いつけない。 必要なのは精神と時の部屋、10倍界王拳、命を削ってでも質の高い対戦だ。

 そこで3回目の4/28、じょじょくんにスパーリングパートナーを頼み、山川さんにコーチに入ってもらって昼から6時間くらい対戦し続けた。 100敗くらいしたがトレモの効果で多少KOFぽくはなってきた。 じょじょくんが強すぎて吐きそうになりながらも読み合いに合わせる感覚とイメージ通り動ける範囲が広がってきた。 特にチャン戦はかなり動けるようになってきた。 チャンはたろ吉くんに勝つには絶対越えなきゃいけないキャラなので100敗しても収穫は大きかった。

 5/3おじカップの都内メンバーでコソ練。しんごさん、ヨシヒトくんとやったりして大幅に負け越すが勝ち負けはつくようになってきたがこの日も4時間くらいやって50敗くらいはした。その後は世界コンピュータ将棋選手権を挟んで5/7にかっちゃそさん、ラッシーに稽古をつけてもらう。 この日は主に千鶴対策のためにもかっちゃそさんとやって3時間くらいで50敗くらいした。 全然表京で勝てない。 ダンサーさんもラッシーも千鶴を使う。 千鶴対策で夜も眠れない日々がつづく。

最後の一週間

 全然勝てない。 時間もない。 そんな中、最後の週末の5/15もミカドに行く。 しかし対戦相手が一人も居ない。 結局CPU戦を2時間くらいして帰った。 ただコンボ練習出来たので無駄ではなかった。

 5/16、かっちゃそさんが対戦してくれるとのことで19時過ぎからミカド。 1週間、ずっと千鶴のことを考えてきた。 その答えは裏京。 先週なんとなく取ったキャラだが、今回はちゃんと千鶴対策を考えてきた。 一方的に負けることは減った。 千鶴を使うラッシー*2とダンサーさんには裏京を使うことに決めた。 この日も4時間くらで50敗くらいした。

 5/20、自分が対戦できる最終日。 しんごさん、ラッシー、ヨシヒトあたりと19時くらいから5時間くらい対戦した。 裏京でラッシーの千鶴に負けなくなってきた。 これで行ける!と思ったが表社と庵にかなり言わされる。 結果、本戦でも同じ組み合わせで負けた。 対戦しないとどうにもならないのでこれは仕方ない。 ある種割り切ることにした。

 最終日、5分とまで言わないがみんなにそこそこ勝てるところまできた。

大会用に決めていたこと

 土曜日、小学校の運動会を終えてあとは大会を待つだけとなった。 迷うと大会ではミスの元になる。 事前に決めておいたことがいくつかある。

  • 庵で起き攻めするときは屑風
  • 画面端は前大ジャンプかダッシュ前転で画面端を出ること優先
  • 使用キャラは相手に合わせて事前に決める。当日迷っても変えない
  • 対空をしっかりとる

 これだけ。 屑風は1番最初、庵を取ることを決めたときから決めていた。代わりに今までの野試合では一回も崩しでは使わないようにしていた。これは上手いことハマり戦略的には成功だった。

 他は丁寧にやる、という一言にまとめられることを敢えて言語化して制約として設けた。 悪くは無かったが対空など自力が足りないところがかなり出た。

大会当日

 最初の試合の内容が大事だと思ってた。誰と当たるかわからないけど悪い負け方をすると引きずる。 まずは集中力を高めるために朝サウナを決めた。 これはギルティの大会などでも効果があったし、今回も良かったと思う。

 当日、初戦はダンサー。 野試合でも先行大ジャンプをあまりしないことは事前に確認しておいた。 結果、庵の屑風がうまくハマった。 しかし本当はもっと楽に勝ちたかったが、最終戦の大将ラルフで大接戦になってしまった。

 かなり昔から大門の勝負所はC投げと決めていたことが咄嗟に出た。 今までの積み重ねが生きてよかった。 レバガチャ遅くて2回も外されたのにはビビったがホントに勝ててよかった。

 ニ戦目、しんごさん。 ラッキー取ってこなかった。 庵でアテナを倒せたのが大きい。 庵はこのために取っていると言っても過言ではなかったので仕事をしてよかった。 あとは大門で透かしmax超必殺投げ*3を通して2勝。

 たろ吉くんがいなかったこともあり、これで最下位は無いとこの時点で確信した。 そして満足してしまった。 それがその後の試合にもかなり出てしまったかもしれないが、相手はみんな格上、こんなもんだろう。 残りは全敗した。

最後に

 こんなに本気で負けたくなくて、特定の個人の対策、野試合からの種蒔、プライドを捨てたキャラ変更をしてまで勝ちに執着したのはいつ以来だろう。 2003年の伝説のセンター試験をブッチして参加した闘劇予選以来かもかもしれない。

 正直、あの頃の情熱はもう取り戻せないと思ってた。 だけど、この1ヶ月は間違いなく同じ熱量だったし、この10年の中で最も仕上がったと思う。

 ホントに山川さん、ハマーさん、そして参加してくれたみんな、ありがとう。 みんなのおかげで最高に楽しい1日と最大の熱量の1ヶ月だった。 まだまだこんな人生が待ってると思うとおっさんになるのも悪いことばかりじゃない。

soudai.hatenablog.com

*1:波動入力+Aボタン

*2:結局大会では表社で逆に対人されたが

*3:しかもちゃんとダメージの多いAボタン版で出した